出雲の角皿がやってきた

大学と目白のなかまたちと、総勢8人でわいわい旅した島根・鳥取

あれから半年の月日が流れ、私は、北海道へ引っ越し、

みんなから少し離れた場所での暮らしを始めました。



あんまり人見知りもしないし、神経図太い方だし、なんとかなるさ〜

と思って、引っ越したのだけれど、

まだ一人で運転するのに慣れていないこと、

一人でどこにもいけないこと、

みんなと、どんどん悩みや喜びにずれが生まれてくる焦り、、

そうした不のスパイラルに一瞬飲み込まれて、

半日泣き暮らしたときがありました。




でも、ここでやっていくと決めたのは自分だから、

その選択を後悔したくない、

そう思って、翌日は、車に一人で乗ってみました。

なんとか近所のスーパーまで行って帰れて、本当にほっとしました。

バカみたいなんだけど、こんなささいなことでも、大きな一歩です。


それから、糠床を作りました。

おばあちゃんに電話して、コツを聞いて。

「毎日、よくかき混ぜて、時々、糠にビールをのませてやりなさい」

そうして、ぐずぐずした気持ちも、糠床に吸い込まれたように、

少し元気になったのでした。



そこへ、さらに励ましのエールかのように、島根の出西窯の器が届いたので、おどろきました。

一緒に旅をし、いつもおいしいお料理を作ってくれる、干すひと、カメニイからでした。


3枚の角皿。

大地のこげ茶。

空の青。

そして、雲の白。


出雲の神様が、あせらず、がんばりなさい、と言ってくれているようでした。



早速使ってみたくて、おいなりさんを作りました。

3つくらい乗せると、ちょうどいい。


メインのブリ大根はピンボケですが、いいんです、今日の主役はおいなりさんon出西窯の角皿